【招請状】第86回定期全国大会


招請状

全国学生は全学連大会に集まろう!

 2025年9月11~12日に全日本学生自治会総連合(全学連)は、第86回定期全国大会を開催します。3年半にわたるウクライナ戦争、まもなく2年を迎えるガザ・パレスチナでの虐殺、そして今年6月の米軍によるイラン爆撃―― 私たちの目の前で三度目の世界戦争が開始されようとしています。日本では「戦後80年」に際して、天皇が沖縄や広島を訪問しました。日本帝国主義(日帝)・天皇制がアジア・太平洋戦争で2000万人を虐殺し沖縄戦や広島・長崎への原爆投下という惨禍を招いた歴史を美化し、再びの中国侵略戦に突き進んでいるのです。その一方で、全世界の若者たちが戦争・虐殺・差別に怒り、デモに立ち上がっています。

 「戦争か革命か」という歴史的分岐点にあたって、今回の全学連大会は中国侵略戦争止める一大決戦となります。すべての学生は全学連大会に集まろう。

■中国侵略戦争=世界戦争・核戦争を阻止しよう

 今年6月21日にアメリカ帝国主義(米帝)が、イラン地下核施設への空爆を強行し、トランプ米大統領は「あの一撃で戦争は終わった」と広島・長崎への原爆投下になぞらえて攻撃を正当化しました。米帝は、自らの世界支配を延命するためなら核兵器をも使って敵国を叩きつぶすことを全世界に示したのです。

 これはなにより、米帝が「これまでで最も危険で強大な敵」と位置付ける中国への凄まじい戦争挑発です。5月30日~6月1日にシンガポールで開かれた「アジア安全保障会議」において、ヘグセス米国防長官は中国代表団を前に「中国の台湾侵攻はすぐにでも起こり得る」「もし抑止に失敗した場合、米国防総省は最も得意とすることを実行する用意がある。すなわち断固戦い勝利することだ」と、宣戦布告とも言えるむき出しの戦争意思をあらわにしました。米帝は圧倒的な軍事力でもって、世界全体を戦火に叩きこむような戦争を準備しているのです。

 そして、ある意味では米帝以上に積極的に中国侵略戦争を構えているのが日帝・石破政権です。石破政権は戦後最高額となる8兆7005億円の大軍事予算を成立させ、憲法9条の制約を無視して沖縄・九州の自衛隊基地に中国本土まで届く長射程ミサイルを次々と配備しています。3月30日の日米防衛相会談では、中谷元・防衛相が朝鮮半島・東中国海・南中国海を一体の戦域とする「ワンシアター(オーシャン)構想」を米帝側に提案しました。

 この戦争の原動力は、戦後世界体制の基軸であった米帝が、もはや世界支配を維持できないほどに政治的・経済的に大没落していることです。米帝はこの危機からの巻き返しをかけて、経済・軍事大国として肥大化した中国を「打ち負かす」という国家戦略を掲げ、中国への侵略戦争に突き進んでいます。世界最大の軍事大国かつ核保有国である米国と中国が衝突する戦争は、人類の存続すら危ぶまれるような破滅的な世界戦争になります。その先に私たち学生の未来はありません。戦争を必然とする帝国主義を打倒し、学生・労働者が主人公となる社会をともにつくりましょう。

■差別・排外主義と闘い、女性解放をかちとろう

 帝国主義支配階級により差別・排外主義が激しく煽られています。沖縄では米兵による女性暴行事件が激発しています。今年7月には、カンボジア人技能実習生の女性を「誰かに話せば帰国させる」と脅しながら繰り返し強姦したうえ、中絶を強要した栃木県の農園経営者の男が不起訴処分になりました。しかし、既存の政治勢力はこうした差別・排外主義の現実に反対するどころか擁護しています。7月20日に投開票が行われた参院選は、各党が競って差別・排外主義を大宣伝する醜悪な場となり、改憲・大軍拡に反対する勢力は皆無でした。何より、公約に「違法外国人ゼロ」を掲げた自民党を筆頭とし、参政党は「日本人ファースト」をスローガンに掲げるなど、排外主義宣伝がエスカレートしました。同時に、参政党の神谷宗幣代表による「女は高校を出たら子供を産め」発言など、女性を「兵士を生むための道具」に貶める差別発言も飛び交いました。これらは偶然ではありません。支配者たちは中国侵略戦争に労働者・民衆を動員するため、愛国主義と差別・排外主義を必死に煽っているのです。しかし、既存の政治支配が崩壊する中、多くの若者たちが自民党や参政党の排外主義宣伝への抗議行動に立ち上がりました。日帝はアジア・太平洋戦争において中国・アジアの国々を侵略し、2000万人の他国民・他民族を虐殺し、数十万人の女性たちに「慰安婦」を強制して強姦・虐殺しました。この歴史を絶対に繰り返してはなりません。再びの中国・アジアへの侵略戦争を阻止するためには、日本から反戦闘争を爆発させることが必要です。

 この1年あまり、全学連運動の中でも差別との闘いが焦点になってきました。昨年、4・28沖縄デー集会・渋谷デモに飛び入り参加したパレスチナ人男性から性暴力を受けた女子学生・松本彩乃さんが、革命と女性解放を実現できる運動体へと飛躍するために4・28性暴力事件の総括文書を前回の全学連大会で提起し、全国の学生が松本さんと団結して闘う立場を示しました。その後も、全学連とともに闘う労働運動の内部で重大な女性差別事件が発生していたことが明らかになりました。全学連はこのことを深刻に総括し、告発に立ち上がった女性たちとともに、同じことを二度と繰り返さず、女性が反戦闘争の主体として闘える運動への飛躍を実現してきました。

■戦争と差別の元凶・帝国主義を打倒しよう

 全世界の若者たちが社会を根底から変革する闘いに立ち上がっています。とりわけ、基軸帝国主義・米国の足下でパレスチナ連帯・トランプ打倒の闘いが爆発していることは決定的です。今年6月14日にトランプ米政権が首都ワシントンで行った大軍事パレードに対して、「ノー・キングス(王様はいらない)」と題した抗議デモが全米2100カ所で行われ、500万人以上が参加しました。全学連は、運動内における差別との意識的な闘いを通じて、帝国主義の差別・排外主義攻撃と真正面から対決する力を身につけ、米労働者階級の闘いと比肩する実力闘争を実現してきました。「トランプ・石破打倒」「日米の中国侵略戦争阻止」を掲げた6・14全国集会&大行進には全国から1000人が集まり、米大使館・首相官邸に迫る内乱的なデモが闘われました。また、参院選投開票日の前日に行われた7・19反戦集会in新宿は、様々な政党がひしめき合う新宿で400人の結集でかちとられ、差別・排外主義宣伝を打ち破り、社会を変える力は反戦デモの中にあることを示す決定的な闘いとなりました。こうした闘いの先頭に立ったのは、新たに闘いに立ち上がった女性・セクシュアルマイノリティ・「障害者」・中国人留学生の仲間たちです。

 このかんの全学連運動への激しい弾圧は、反戦闘争の爆発に対する国家権力の恐怖の現れです。7月29日、全学連の女子学生2人が「暴力行為等処罰法」で不当逮捕されました。今年に入ってから、全学連の学生は13人が逮捕され、1人は起訴されています。全国の学生が反戦闘争・女性解放闘争に立ち上がり、帝国主義を打倒する闘いが発展していくことを、日帝・石破政権はなによりも恐れているのです。だからこそ、全学連大会に集まり学生運動のさらなる爆発をかちとることが、石破政権を打倒する決定打になります。全学連大会で団結を固め、10・5全国集会&大行進、11・2全国労働者総決起集会へ全国学生の結集を勝ち取り、世界戦争を止めましょう。

 今始まろうとしている米日による中国侵略戦争は、一握りの支配者の延命のためだけの戦争です。戦争を止め、社会を変えてきたのは、いつも学生・労働者の団結した行動でした。戦争・虐殺・差別に怒る全ての学生の皆さん、全学連大会に集まり、戦争と差別の元凶である帝国主義を打倒する闘いに立ち上がりましょう。

2025年8月18日
全日本学生自治会総連合 中央執行委員会


■大会要項■

【日 時】9月11日(木)~12日(金) 午前10時開始予定
【会 場】国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都渋谷区代々木神園町3-1)
【連絡先】X(旧Twitter): @zengakuren / Eメール:mail_cn001@zengakuren.jp お問い合わせ
※参加を希望される方は、上記いずれかの連絡先に事前申し込みをお願いします。


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