富山大学・仲井君への退学処分を許すな!

富山大学の仲井祐二君に対して停学処分が下された! この不当処分に対する弾劾声明が出されたので全文掲載します。(富山大学五福キャンパス学生自治会ホームページ)

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弾劾声明

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 3月24日、富山大学学長・西頭徳三は理学部3年の仲井祐二君に対して配達証明郵便で「退学命令書」を通知し退学処分をかけてきた。絶対に許せない!

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■当該の抜きの退学処分に何の正当性もない!

3月19日、理学部長・山田恭司から配達証明郵便で『退学措置についての事前通告書』なるものが仲井君に送られてきた。内容は「このことについて、これまで学部長及び指導教員等により再三の面談を行い助言・指導をしてきましたが、あなたの勉学の意思を確認できないため、平成22年3月22日の理学部教授会において、下記について審議することとしましたので事前に通告します」として「学業不振で成業の見込みがないと認め、富山大学学生規則71条第3項の規定により、平成22年3月31日付けで退学を命ずる」というものだ。本当に怒りなしに読めない。

そもそも手続き的にもデタラメだ。大学当局から退学ありきの『事前通知』が送られるまで連絡はまったくなく、退学措置について「再三の面談を行い助言・指導」してきた事実もない。そして本人不在の教授会での退学処分決定だ! 一貫して当該抜きで進められた退学決定になんの正当性もない!

また、処分の発端は学部教授会ではなく西頭学長だ。教授会に先立って、指導教員は仲井君に対して「処分されようとしている。処分は決まっているけど、どんな処分になるかは分からない」「物理教室としてはどんな処分が来ても黙認するつもりだ」と告白している。要するに西頭学長のトップダウンの退学決定なのだ。そして物理学科、理学部教授会は今まで学生に法人化=西頭学長体制への愚痴をこぼしてきたが、結局自己保身に走り、学生を売り渡す先兵になったということだ。まさにここに大学・教育としての死が表れている。こんな退学処分は絶対に認められない。

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1????? 学生を競争させ未来を奪ってきたのは大学当局だ。

大学当局は「学業不振で成業の見込みがない」と言い、富山大学学則第71条第3項を退学の理由にしているが、そもそも「成業」とは何なのか? その実態は4人に1人、10万以上の学生が職に就けない大失業の現実だ。大学当局は単位と資格を取れば「学業が成り立ち」すべてがうまくいくかのような幻想をあおり、「就職」を餌にして学生同士を徹底的に競争させている。しかも学生から徹底して高額な学費をしぼり取り、結局、学生の未来には一切責任を取らない。学生に残るのは返済不能な奨学金という借金だ。学生の未来をぶち壊しているのは大学当局なのだ。もはや大学当局が「学業」「成業」などと教育を語ることすらおこがましい。

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■退学処分は富大生1万人への弾圧だ!

そしてこの退学処分はなにより富大生1万人に向けられた団結破壊であり、学生の自由を奪うという攻撃だ。

西頭学長は、一貫して学生の団結を破壊し、学生の自由を奪ってきた。新学生規則をつくり、学生の団結の拠点であった学生自治会室を撤去し、学生団体・サークルのビラまきやアジ演説など学生活動のすべてを「許可」制にしてきた。そして、学生の怒りを抑えるために、学生自治会の仲間への見せしめの不当逮捕と訓告処分をくり返してきた。3年間で3人の不当逮捕と3人の訓告処分だ。

しかし、こうした不当逮捕や訓告処分に誰一人屈服しなかった。それどころか、多くの学生が弾圧職員の前でビラ受け取り、逮捕や処分に怒りの声をあげてきた。大学当局の弾圧への怒りを団結の強化・拡大に転化してきたのだ。

 大学当局は、新歓期を前にして学生自治会の闘いが富大生1万人の怒りに結合するのを徹底的に恐れているということだ。仲井君への退学処分は全学生の怒りを何とか抑えつけようという大学当局の追いつめられた姿以外のなにものでもない。しかしこんな「退学処分」ははじめから破産しまくっている! ますます学生の怒りが解き放たれるだけだ。

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■西頭学長こそクビだ!

 そもそも2005年10月の新大学発足と西頭学長の就任後は教育の民営化の歴史だ。怒りなしには語れない。金にならない学部・学科の統廃合。8人の役員が1億2千万円ももうける中で、非常勤教員がクビを切られ、「仕事が2倍になった」と教員に言わしめる労働強化が行われ、教員の任期制が導入されている。大学・教育を私物化し、教育を金もうけの機関にしてきたのが西頭学長体制だ。

そして自治寮の廃寮化だ。新樹寮の「改修」を口実にして自治寮を民営化し、独立採算性にして利益を出そうというのだ。厚生施設を「営業」の場にかえる。今や大学は学生のビラまきを「営業妨害」だと露骨に言っている。西頭学長こそ教育、社会の桎梏になっているのだ。

そもそも、西頭学長は1年前の学長選挙で3候補中最下位であったにも関わらず、富山大学経営評議会に巣くう富山県経済同友会(富山県の財界)の力を借りて無理矢理学長の座についた人物だ。西頭学長が「退学命令書」を出す資格などまったくないのだ! 裁かれるべきは西頭学長であり、西頭学長こそがクビだ!

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■退学処分撤回! 学生の手に教育を取り戻そう!

 すでに教育の民営化に対する反乱が全世界、全国で始まっている。

教育の民営化の最先端を行く法政大学では「営業権」を語る法大当局に対して学生が非和解で闘い、118人の不当逮捕をうち破り、4・23法大解放集会に向かっている。

3月4日、米カリフォルニアでは、「教育の民営化阻止」の100万人の教育ゼネストが爆発した。海を渡ったアメリカでも同じ怒りを発した学生・労働者が立ち上がっている。しかも、このゼネストに全学連が合流するという歴史的な国際連帯闘争になっている。法大生の洞口朋子さんはこのゼネストに参加し、オークランドの数千人の労働者・学生の前で「私たちの敵は一つです。それは大学という資本であり資本主義そのものです。一部理事会が金もうけのために授業料を値上げし、学生の自由と未来を奪うというやり方はカリフォルニアも日本の大学も一緒です。しかし、どんな暴力も私たち学生から団結を奪うことはできません。弾圧は国際連帯を生み出し、それが学生の誇りとなって力を甦らせています。団結しましょう」と発言し、満場の喝采を浴びた。

また、全国の自治寮でも東北大学日就寮の食堂廃止阻止大行動を皮切りに全国自治寮廃寮阻止闘争が始まっている。

 仲井君への退学処分の核心は、富大生1万人への団結破壊攻撃だ。しかしこれこそ、大学当局が全国学生300万人の怒りと富大闘争、法大闘争をはじめとした全国大学の闘いが結合していくことに恐怖している証拠だ。退学処分は学生の決起をさらに爆発させる。大学当局が一番恐れている新歓キャンパスと学生寮を怒りの火の海にしてやろう。われわれは富大生1万人の団結で西頭学長を打倒し、必ず退学処分を撤回させる。退学処分撤回こそ、学生が怒りを取り戻し、大学から教育、未来を取り戻す闘いだ。

西頭学長は覚悟するがいい! 退学処分撤回! すべての富大生、全国学生は教育の民営化を粉砕しよう! ともに闘おう。

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